非平衡相転移におけるキブル・ズーレック機構を実証 超伝導磁束の集団運動にみるコスモロジー
要点 駆動された超伝導磁束の集団が、乱れた運動状態から秩序ある格子に変化する過程において、自発的に格子欠陥が生成されることを発見 駆動力を増やす速度と欠陥密度の関係が、キブル・ズーレック機構に従うことを実証 初期宇宙の相転移にも関係するキブル・ズーレック機構の適用範囲の拡大と非平衡相転移の新たな研究につながるものと期待 概要 東京工業大学 理学院...
View Article歩行支援ロボットを介して「こころ」を整える実証実験を高野山にて実施
東京工業大学とANAグループ(以下「ANA」)は、情報理工学院の三宅美博研究室が研究・開発を進め、東工大発ベンチャーのWALK-MATE LAB株式会社が製品化した、「間」を合わせてくれる歩行支援ロボット「WALK-MATE※」を装着して歩く実証実験を、10月12日に和歌山県の高野山において実施しました。 ※ WALK-MATE:東工大発ベンチャーのWALK-MATE...
View Articleリュウグウの銅・亜鉛同位体分析が解き明かす地球の揮発性物質の起源 太陽系の果てで生まれたリュウグウ的物質は地球にも存在する
要点 Cb型小惑星「リュウグウ」の銅・亜鉛の同位体組成はイヴナ型炭素質隕石と一致する。 リュウグウの銅・亜鉛の同位体組成は太陽組成の最適な推定値と考えられる。 太陽系外縁部由来のリュウグウ的物質が地球質量の約5%を占めると推察される。 概要 東京工業大学 理学院...
View Article魚類が「ホウ酸」を体外に排出して 海水に適応するメカニズムを解明 持続可能な海水魚の養殖等への応用を期待
要点 海水魚が飲み込んだ海水に含まれるホウ酸は腸で吸収され、腎臓で尿中に濃縮・排出されることを発見。ホウ酸は過剰摂取・蓄積により毒性を示す。 動物の体内で働く起電性のホウ酸輸送体「Slc4a11A」を同定し、ホウ酸排出の分子メカニズムを明らかに。 海洋生物の環境適応機構の解明や、持続可能な海水魚の養殖等への応用に寄与することを期待。 概要 東京工業大学 生命理工学院...
View Article臨床検体中のコロナウイルスタンパク質を蛍光抗体で迅速定量することに成功 蛍光検出の速度向上法としても期待
要点 新型コロナウイルス抗原に結合すると光る抗体断片Q-bodyを構築し、抗原の簡便な検出に成功 反応液に高分子を加えることで反応を加速し、検出感度が向上 臨床サンプル中の新型コロナウイルス検出が確認でき、感染の有無を判定 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院 化学生命科学研究所の朱博助教と上田宏教授、東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科...
View Article小惑星リュウグウは彗星の近くで誕生 内側太陽系から外側太陽系へと旅した高温鉱物をリュウグウから多数発見
ポイント C型小惑星「リュウグウ」から1,000℃以上の高温環境で形成した鉱物を多数発見。 これら高温鉱物は内側太陽系で形成後、外側太陽系まで輸送され「リュウグウ」等の母天体に集積。 「リュウグウ」は、通常の炭素質隕石よりも太陽から遠い、彗星に近い領域で形成。 概要...
View Article新型プロトン伝導体を発見し、高いプロトン伝導度のメカニズムを解明 燃料電池やセンサーの発展に向けた材料開発を加速
要点 最高クラスの伝導度を示す、化学置換が不要な新型プロトン伝導体を発見 第一原理分子動力学シミュレーションにより、高いプロトン伝導度の原因を解明 燃料電池の低コスト化と用途拡大に向け、優れたプロトン伝導体の開発指針を提示 概要 東京工業大学 理学院 化学系の村上泰斗特任助教(研究当時)、八島正知教授、および豪州原子力科学技術機構(ANSTO)のアブディーフ・マキシム(Avdeev...
View Article硫化水素が細菌の抗生物質耐性を高める仕組みを解明 新規抗生物質開発への期待
要点 大腸菌の硫化水素センサータンパク質「YgaV」が硫化水素に応答して遺伝子の働きを調節する仕組みを解明 YgaVの機能を欠損させると、大腸菌の抗生物質耐性が弱まることを発見 新たな抗生物質の創薬につながると期待 概要 東京工業大学 生命理工学院 生命理工学系のRajalakshmi...
View Article遺伝子の活性化をリアルタイムで検出する「STREAMING-Tag」システムを開発
要点 特定遺伝子の細胞核内局在および転写状態を生きた細胞で観察可能な新規技術を開発 転写を開始したRNAポリメラーゼを生細胞で観察する技術を開発 本技術を利用することで、遺伝子の転写状態に応じて特定のタンパク質が遺伝子近傍に集積することを世界ではじめて解明 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院...
View Article脂肪肝の新しい治療法を発見 特定の酵素の阻害薬の投与で肝臓に蓄積した脂肪が減少
要点 タンパク質チロシン脱リン酸化酵素であるPTPROを欠損したマウスは、高度肥満状態でも脂肪肝や脂質異常症、糖尿病を発症しないことを発見 高度肥満マウスにPTPRO阻害薬を投与することで、脂肪肝、脂質異常症や糖尿病の改善に成功 PTPROがインスリンの働きや炎症反応、脂肪組織への脂肪蓄積を調節していることを解明 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院...
View Articleメチオニンを副原料として側鎖に硫黄を有する微生物ポリエステルを開発 硫黄の酸化により生分解性プラスチック表面の濡れ性を改変
要点 メチオニンを副原料に利用し、側鎖に硫黄を含む微生物ポリエステルの生合成に成功。 合成したポリエステルを過酸化水素水や過酢酸で処理することで、側鎖のスルフィドをスルホキシドやスルホンに酸化させ、材料表面の濡れ性の改変に成功。 材料物性と生分解性を両立する、新規プラスチック設計・合成指針の確立に期待。 概要 東京工業大学 物質理工学院...
View Article畜産×SDGs:植物代替、培養肉を含めた未来の牛肉市場を調査 生産方式に対する消費者タイプごとの選択行動の違いが明らかに
要点 持続可能性に配慮した牛ひき肉の生産方式(有機、アニマルウェルフェア、植物代替、細胞培養)について、5つの消費者タイプとその特徴を特定 日本の消費者4,421名を対象にしたオンライン選択実験を実施 各消費者タイプに効果的なコミュニケーション設計に応用し、持続可能な生産方式へのシフト促進に期待 概要 東京工業大学 環境・社会理工学院 融合理工学系の鷲尾拓哉大学院生、西條美紀教授、大橋匠准教授、同...
View ArticleNECと博士後期課程学生の研究活動を支援する制度「NEC R&D Doctor's Pass」を設立...
東京工業大学は日本電気株式会社(以下 NEC)と、博士後期課程学生の研究活動を支援する制度「NEC R&D Doctor's Pass」を設立します。本制度は、東工大の博士後期課程進学を目指す本学の修士課程在籍者を対象に募集するもので、「NEC R&D Doctor's...
View Article熱電変換性能を左右する分子-電極界面構造を解明 優れた有機熱電変換材料開発へ弾み
要点 高いゼーベック係数と熱耐久性を示す有機金属錯体を開発 単分子膜材料としてゼーベック係数の世界最高値を実現 有機熱電変換性能向上への基礎的な理解とさらなる高性能化が期待 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院...
View ArticleBeyond 5Gの端末機に向けたマルチバンドフェーズドアレイ受信ICを開発 5Gミリ波帯全バンドに1チップで対応、グローバル端末展開へ
要点 5G端末用マルチバンドフェーズドアレイ受信ICを開発 新しい高調波選択技術を提案、1チップで5Gミリ波帯全バンドのフェーズドアレイ通信を実現 全世界の5Gミリ波帯域に対応した低コスト・小型グローバル端末機の実現が可能となり、5G広帯域通信の普及を加速 概要 東京工業大学 工学院 電気電子系の岡田健一教授らは、次世代のBeyond...
View Article新大学名称を「東京科学大学(仮称)」として大学設置・学校法人審議会への提出を決定
国立大学法人 東京工業大学(学長:益一哉)と国立大学法人 東京医科歯科大学(学長:田中雄二郎)は、2022年10月14日に締結した基本合意書に基づき2024年度中を目途として、できる限り早期の統合を目指している統合後の新大学名称を「東京科学大学(仮称)」として今月に大学設置・学校法人審議会へ提出することを決定しました。 新大学名称詳細(仮称) 大学名称 東京科学大学(英語表記:Institute...
View Article膨潤に伴う高分子鎖の切断を可視化することに成功 高分子材料のミクロな劣化・破壊挙動の理解に貢献
要点 高分子の網目が溶媒を吸収して膨らむと高分子鎖に力が加わり着色する材料を開発 高分子材料の劣化・破壊メカニズムの理解促進や、安心・安全な材料設計に貢献 膨潤すると分解しやすくなる環境低負荷な高分子材料の開発にもつながる 概要 東京工業大学 物質理工学院...
View Articleタンパク質合成過程での中断リスク「リボソームの不安定化」は、原核生物と同様に真核生物でも見られることを発見...
要点 遺伝情報からタンパク質を合成(「翻訳」)する際に、負電荷アミノ酸に富んだアミノ酸配列の翻訳が途中中断させられてしまう「リボソームの不安定化」が、原核生物だけでなく真核生物でも見られることを発見。 ただし、大腸菌からヒトに至る幅広い真核生物の遺伝子には、進化の過程で、負電荷アミノ酸に富んだアミノ酸配列による翻訳途中終了のリスクを最小限にくい止める傾向があることを解明。 概要 東京工業大学...
View Article最大性能の巨大負熱膨張物質 材料組織観察の結果を用いた物質設計
要点 最大の体積減少を示す負熱膨張物質を開発 コヒーレント放射光と電子顕微鏡による材料組織観察に基づいて物質を設計 光通信や半導体分野で利用される熱膨張抑制材としての活用を期待 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院...
View Article