無線電力伝送と無線通信双方に同時対応するミリ波帯フェーズドアレイ無線機の開発に成功 電源線に制約されない中継器や基地局の設置を可能に
要点 ミリ波帯の無線電力伝送および無線通信対応CMOS集積回路を開発 電力および通信信号のビームステアリングによる受信を世界で初めて実現 中継機や基地局の設置自由度を向上、通信エリア拡大に貢献 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院 未来産業技術研究所の白根篤史准教授と同 工学院...
View Article最小の三元素合金:金・銀・銅原子からなる三角分子の直接観測に成功 異種原子が結合する瞬間をリアルタイムで観察、新たな触媒設計を実現する構造解析手法として期待
要点 種類の異なる原子が結合し、異核多原子分子を形成する瞬間を世界で初めて観察 本研究で用いた環状暗視野走査透過電子顕微鏡法(ADF-STEM法)により、金-銀-銅を各1原子ずつ含む最小の三元素合金を直接観測 未知の原子集合体の解明を通して、触媒の機構解明や設計などに期待 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院 化学生命科学研究所の今岡享稔准教授、山元公寿教授、物質理工学院...
View Article小惑星探査機「はやぶさ2」初期分析 化学分析チーム 研究成果の科学誌「Science」論文掲載について
小惑星探査機「はやぶさ2」プロジェクトチームでは、小惑星リュウグウ試料分析を6つのサブチームからなる「はやぶさ2初期分析チーム」および、岡山大学ならびに国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)高知コア研究所の2つのPhase-2キュレーション機関にて進めています。この度「はやぶさ2初期分析チーム」のうち、東京工業大学 理学院 地球惑星科学系...
View Article異種のドーパミン受容体が結合したD1-D2ヘテロ多量体の活性化によってインスリン分泌が調節される 糖尿病治療に向け、新たな発見
要点 膵臓β細胞に存在する異種のドーパミン受容体であるD1受容体とD2受容体が結合し、D1-D2ヘテロ多量体を形成してインスリン分泌を一時的に抑制。 同時に、β細胞をD2ホモ多量体の作用による細胞死から保護する。 β細胞を過剰なインスリン分泌と細胞死から守り、正しい分泌を助ける。 概要 東京工業大学 生命理工学院...
View Article超小型衛星搭載用Ka帯無線機の開発に成功 6G時代の衛星コンステレーションによる超広域、高速通信に貢献
要点 CMOSフェーズドアレイICによる両円偏波同時Ka帯通信に世界で初めて成功 ビーム角に適応する円偏波補償回路およびインピーダンスチューナを提案 超小型衛星搭載用Ka帯フェーズドアレイ無線機を開発 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院 未来産業技術研究所の白根篤史准教授と同 工学院...
View Articleナノシェルの中で金ナノ粒子が動く様子の撮影に成功 新規ヨーク-シェル型光触媒材料の機能解明に寄与
要点 金ナノ粒子と硫化物ナノ殻からなるヨーク-シェル(卵黄殻)型ナノ構造体を作製 In-situ透過型電子顕微鏡により、シェル構造内で動く金ナノ粒子を世界で初めて撮影 金属硫化物に金ナノ粒子の複合化により、すぐれた光触媒機能を発現する可能性が示された 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院 フロンティア材料研究所のチャン・ツォーフー・マーク准教授、同研究院...
View ArticleJFEエンジニアリングと「JFEエンジニアリング カーボンニュートラル協働研究拠点」を設置
東京工業大学とJFEエンジニアリング株式会社(以下、「JFEエンジニアリング」)は、カーボンニュートラル社会の実現に貢献する新規技術の開発推進を目的として、7月1日に「JFEエンジニアリング カーボンニュートラル協働研究拠点」を東京工業大学オープンイノベーション機構の支援のもと開設します。...
View Article細胞と細胞をつなぐ分子の結合過程の撮影に成功 高速原子間力顕微鏡で明らかになった細胞間接着タンパク質の段階的な結合プロセス
要点 細胞と細胞をつなぐ細胞間接着タンパク質(カドヘリン)の溶液中での結合過程を世界で初めて観察した。 高速原子間力顕微鏡を用いて、カドヘリンが既知のXダイマーとストランドスワップダイマー、および新規のS形状ダイマーの3種類の結合構造の二量体を形成していることを発見し、これらの結合構造間の遷移過程を明らかにした。...
View Article細胞膜にかかる圧力に応答可能な人工カリウムイオンチャネルを開発 次世代バイオセンサーや難治性疾患治療への応用に期待
要点 触覚の知覚などに関わる天然の機械受容チャネルと同様の圧力応答性を示す人工イオンチャネルを作製 フッ素原子を含む環状の両親媒性分子を合成。カリウムイオンを選択的に輸送 多様な生命現象の根幹を担う、イオンチャネルと同様の機能を有する人工分子の開発によって、高性能なバイオセンサーの開発や難治性疾患の治療に期待 概要 東京工業大学 生命理工学院...
View Articleグラファイト表面へのペプチドの自己組織化によって触媒能を持つ新規バイオ電極の開発に成功 バイオ燃料電池やセンサへの応用に期待
要点 たった7つのアミノ酸からなるペプチドをグラファイト表面に自己組織化させ、緻密な集積構造をつくることに成功 集積したペプチドにヘミンを複合化した複合分子集合体を用いた、天然酵素に匹敵する効率での電気化学触媒反応を実現 効率的で安価かつ環境に優しい、新たな電気化学触媒の開発に期待 概要 東京工業大学 物質理工学院 材料系の早水裕平准教授と駱偉(Luo...
View Article全固体リチウム電池の界面抵抗が発生する起源を解明 界面抵抗を1/2,800に低減、全固体電池のさらなる高性能化に貢献
要点 硫化物固体電解質と電極材料間における高い界面抵抗の起源が、化学反応層であることを解明 厚み10 nm程度の固体電解質を界面に導入し、化学反応層の形成を抑制することにより、界面抵抗を1/2,800に低減することに成功 高速充電や安定な電池動作など、全固体リチウム電池のさらなる高性能化に貢献 概要 東京工業大学 物質理工学院の西尾和記特任准教授と今関大輔大学院生(研究当時)、東京大学...
View Article「二酸化炭素の資源化」を実現する新たな反応系をデザイン 非平衡プラズマでCO2転換効率を大幅に向上
要点 2050年カーボンニュートラル社会の早期実現に資するCO2転換技術を開発 プラズマによってCO2を不安定化することで、反応効率を高めることに成功 プラズマと合金触媒の協奏効果を、実験的・計算的に実証 概要 東京工業大学 工学院 機械系の野崎智洋教授、キム・デヨン(Kim Dae-Yeong)大学院生(博士後期課程2年生)、北海道大学...
View Articleパンゲア超大陸の大気循環の謎を解明!
東京工業大学理学院地球惑星科学系博士後期課程、地球生命研究所(ELSI)関根研究室の庄崎弘基大学院生(高知大学理学部卒業生)と、高知大学自然科学系理工学部門の長谷川精講師が、米国中西部に広く分布する約2億年前の砂漠の地層を調査し、これまで大きな謎となっていたパンゲア超大陸の大気循環の解明に成功しました。...
View Articleトンネル構造をもつマンガン酸化物のナノ粒子触媒を合成 触媒・電極材料・吸着材への応用に期待
要点 トンネル構造をもつマンガン酸化物ナノ粒子の効率的な合成手法を開発 世界トップの表面積をもつマンガン酸化物触媒として酸化反応を効率的に促進 微粒子化に伴う触媒性能の低下がない高品質のナノ粒子触媒 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院...
View Articleヒト多能性幹細胞におけるメチオニン代謝と亜鉛動態の関係性を解明 培養液内の栄養が細胞分化のカギを握る
要点 メチオニンは細胞内亜鉛濃度を制御することで幹細胞の未分化状態の維持に寄与。 多能性幹細胞では亜鉛欠乏により、増殖抑制、亜鉛要求性酵素の活性低下、メチオニン代謝の変動が起き、分化状態へ変化。 メチオニン欠乏と亜鉛欠乏を組み合わせることで、幹細胞から機能的な成熟膵臓β細胞への分化誘導に成功。 概要 東京工業大学 生命理工学院 生命理工学系のErinn Sim...
View Article蛍光分子への橋かけ構造の導入により1分子で孤立して高効率発光する固体材料を開発 結晶構造の多様性向上で新たな有機系デバイス実現に貢献
要点 剛直な有機π電子系の蛍光色素分子にやわらかな橋かけ構造を導入することで、結晶中で色素が周囲の分子の影響を受けず、1分子で強く発光する材料を創製 結晶中での分子の密な充填と分子間の電子的な相互作用の阻害を同時に達成 有機π電子系分子の結晶構造の多様性を拡大し、有機エレクトロニクスの開発に貢献 概要 東京工業大学 物質理工学院 応用化学系の下村祥通大学院生および小西玄一准教授と、同大 理学院...
View Article附属科学技術高等学校を大岡山キャンパスへ移転 2026年4月移転開校に向け、新校舎を建設
要点 田町キャンパス(港区芝浦)に立地する附属科学技術高等学校を大岡山キャンパス(目黒区大岡山)へ移転 新時代の科学技術教育に適した新校舎を建設し、高大接続・連携を強力に推進 これまでの港区との連携も持続しつつ、目黒区等地域自治体との連携を強化...
View Article無機化合物の2つの基本構造の共存と制御を達成 環境浄化や人工光合成の実現に向けた新たな材料設計指針を提示
概要 NaCl(塩化ナトリウム)に代表される岩塩型構造[用語1a]とCaF2(フッ化カルシウム)に代表される蛍石型構造[用語1b]は、無機化合物において、最も基本的な結晶構造です。また、岩塩構造の層(岩塩層)を持つ化合物や蛍石型構造の層(蛍石層)を持つ化合物も数多く知られています。 東京工業大学 理学院 化学系の八島正知教授と藤井孝太郎助教は、京都大学...
View Article機械学習を用いた高分子コーティング膜の設計効率化 低コスト化・開発期間短縮を実現する防汚特性予測の新手法確立
要点 実験と理論計算を組み合わせてデータセットを構築し、AI(機械学習)を用いて、さまざまな高分子コーティング膜の血液に対する防汚特性の正確な予測に成功。 機械学習によって防汚特性を発現する高分子コーティング膜の構造規則性を解明。 仮想的に設計された材料を計算機上でスクリーニングすることで、高分子コーティング膜の開発プロセスの加速が期待される。 概要 東京工業大学 物質理工学院...
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