固体と分子の境界サイズの物質を合成する新たな手法を開発 超分子カプセルを用いて巨大な金属クラスターを合成
要点 サブナノとナノの中間に位置する準サブナノ領域の微粒子を高精度で合成 2種類の樹状分子を混合して自発的に構築させた超分子カプセルを利用 粒子サイズがさらに大きい材料の開発も期待 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院の塚本孝政助教(科学技術振興機構...
View ArticleバイオDX産学共創拠点で川崎市に微細藻屋外培養施設を設置 JSTによる産学共創拠点への採択を受け企業敷地内で研究推進
東京工業大学 生命理工学院 太田啓之教授を研究開発課題リーダーとする研究グループ※が、科学技術振興機構(JST)より、産学共創拠点「Bio-Digital Transformation(以下バイオDX)で持続可能な発展を導くバイオエコノミー社会を実現」(プロジェクトリーダー:広島大学 ゲノム編集イノベーションセンター長...
View Article藻類に窒素をより多く取り込ませる新しい機構を発見 低窒素環境での食糧増産にも期待
要点 窒素の取り込みを活性化する転写因子であるMYB1の働きが、窒素が豊富にある環境では抑制されてしまうメカニズムを解明。 このメカニズムを応用し、窒素が豊富に存在する環境でも、窒素を取り込む遺伝子群の発現を高いまま維持する藻類の作出にも成功。 藻類バイオマス生産の低コスト化やさらなる食糧増産などへの貢献に期待。 概要 東京工業大学 生命理工学院 生命理工学系の周柏峰大学院生、科学技術創成研究院...
View Articleセレン化スズ多結晶体の熱電変換性能を30倍に向上 高い電気伝導度と低い熱伝導率を両立
要点 セレン化スズ(SnSe)の多結晶体にテルル(Te)を添加し、熱電変換性能を30倍に向上 弱いSn—Te結合が形成されることで、Snが抜けて正孔の濃度が増加し、同時に熱伝導率が下がるという仕組みも、量子計算により解明 単純な合成プロセスによって、高い電気伝導度と低い熱伝導率を両立し、熱電材料の性能を大きく向上させ、脱炭素化に貢献する新技術として期待 概要 東京工業大学 物質理工学院...
View Article遮蔽されても影ができない全方位のダイナミックプロジェクションマッピング 運動物体に対して複数台の高速プロジェクタで動的に協調投影
要点 複数台の高速プロジェクタを用いることで、遮蔽物による影を生じさせない広範囲へのダイナミックプロジェクションマッピングを実現 高速プロジェクタの台数が増えた場合にも、運動する物体に遅れなく投影可能な高速投影手法を設計 動的に変化する環境全体に投影できるため、エンターテインメントや作業支援などへの展開に期待 概要 東京工業大学 工学院...
View Article新型コロナウイルスの新薬開発につながる候補化合物を発見 免疫を妨げる酵素の構造と、阻害する物質を推定
要点 新型コロナウイルスの酵素Nsp15と結合し、その機能を阻害する可能性がある化合物を発見 Nsp15は新型コロナウイルスの感染を助けるため、Nsp15を阻害する化合物の発見は新薬開発に寄与する可能性 Nsp15とウイルスRNAが形成する分子複合体の立体構造の推定にも成功 概要 東京工業大学 生命理工学院...
View Article初期地球におけるRNAとタンパク質の相互作用を実験室で再現 40億年以上前から存在するタンパク質がアミノ酸の種類を変化させながら脈々と進化してきた可能性を示唆
要点 初期地球に存在していたであろう10種類のアミノ酸だけから成る原始タンパク質とRNAとの相互作用について網羅的に検討 実験及び分子動力学計算により、原始タンパク質は2価の金属イオン(Mgなど)を介してRNAと相互作用することを初めて証明 現在の生命が持つ翻訳系に関わる巨大な分子が、40億年前からタンパク質-RNA相互作用を維持する形で進化・発展した可能性を示唆 概要 東京工業大学...
View Article蛹期に備えて幼虫脂肪体のオートファジーは抑制される
要点 オートファジーによる任意のタンパク質の分解を生細胞で解析できる新たなシステムを開発 ショウジョウバエの幼虫の最終期には、哺乳動物の肝臓と脂肪組織にあたる脂肪体で、タンパク質などの分解を担うリソソームの機能が低下することを発見 多様な疾患の分子標的となりうるオートファジー・リソソーム機能の調節メカニズムの理解へ向け、新たな知見を提供することに期待...
View Article特定基金「スタートアップ支援基金」を設置 起業を志す教員・学生を支援、研究成果の社会実装を加速
東京工業大学は、大学の研究成果を社会実装すべく起業を志す教員・学生を支援するために、特定基金「スタートアップ支援基金」を2月3日に設置しました。 スタートアップ支援基金は企業等からの寄付を基金として、主として下記の活動を支援します。 1. 研究成果を事業化するための支援プログラム(GAPファンドプログラム) 2. 起業への興味喚起、起業人材の育成のための活動 3. ネットワーキングのための活動...
View Articleがん抑制タンパク質がDNAから解離する過程を可視化 がん化に関係するアミノ酸変異との関係を解明
要点 がん抑制タンパク質p53がDNAから解離する過程をシミュレーションで可視化 p53とDNAの結合親和性を正確に計算することに成功 相互作用を安定化するアミノ酸とがん細胞において変異がよくみられるアミノ酸との関係を解明 概要 東京工業大学 生命理工学院...
View Article単一分子を与える究極の[2+2+2]付加環化反応を開発 確率1/300を狙い撃ち!たった1種を精密合成
要点 カチオン性ロジウム触媒へのエナミド分子の配位性の高さを生かして、300種類以上の想定分子から1種類のみを精密合成できる[2+2+2]付加環化反応を開発 医薬・農薬・機能性材料へ応用が期待される50以上の含窒素シクロヘキサジエンを合成 反応メカニズムを計算化学的シミュレーションによって解明 概要 東京工業大学 物質理工学院 応用化学系の藤井航平大学院生、永島佑貴助教、田中健教授と、東京大学...
View Article多成分調合型の嗅覚ディスプレイを用い、多様な香りを再現 「要素臭」を霧化・調合し、より扱いやすい形で再現可能に
要点 複数の「要素臭」を比率を変えて調合することにより、多様な香りを再現 嗅覚ディスプレイで調合・提示した香りの再現度を、官能検査で世界初実証 扱いやすい再現法で、嗅覚ICTの実現など香りのより広範な活用に期待 概要 東京工業大学...
View Article光と加熱で、金属と絶縁体を行ったり来たり 高性能な光応答イットリウム化合物薄膜を世界で初めて作製
要点 イットリウム酸水素化物のエピタキシャル薄膜に紫外光を照射すると、電気抵抗が7桁以上減少し、温度依存性が金属状態になることを発見(光誘起金属化) 紫外光照射と加熱により、絶縁体状態と金属状態の変換を繰り返す事に成功 電子状態計算により、光照射による金属化は薄膜内水素の局所状態変化による余剰電子に起因することを解明 概要 東京工業大学 物質理工学院 応用化学系の清水亮太准教授、小松遊矢...
View Article結晶の対称性を反映した新しい原理の超伝導整流現象を発見 エネルギー損失の極めて小さい電子回路の実現に向けた新たな可能性
要点 空間反転対称性[用語1]の破れた超伝導体において、磁場や磁性を必要としない新しい原理の整流特性[用語2]を発見。 整流特性が結晶構造を反映していることを実証するとともに、微視的機構を提案。 本研究成果が、空間反転対称性の破れた超伝導体における新機能を開拓すると同時に、エネルギー損失の極めて小さい電子回路の実現へ向けた新たな知見となることに期待。 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院...
View ArticleI型コラーゲン生合成過程の可視化に成功 教科書に修正を迫る成果、肝線維症など難治性疾患の治療法開発に期待
要点 不可能とされてきたI型コラーゲンの可視化に世界に先駆けて成功 定説とは異なるプロコラーゲンタンパク質の「細胞内」プロセシングを証明 肝線維症の原因である肝星細胞の活性化に伴うプロセシング変化を発見 概要 東京工業大学 生命理工学院...
View Article温度変化により断熱と放熱を自発的に制御する材料を開発 結晶構造の次元性変化により熱の伝導性をスイッチ
要点 温度変化により結晶構造が可逆的に転移する、セレン化スズ―セレン化鉛の固溶体を作製 低温での2次元構造から高温での3次元構造への転移により、熱伝導率が3倍に増加 低温で断熱し、高温で放熱する、新たな熱伝導制御材料の設計指針として期待 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院 フロンティア材料研究所の片瀬貴義准教授、神谷利夫教授、同...
View Articleトポロジカル絶縁体による磁性体の超高速磁化反転に成功 超高速スピン軌道トルク磁気抵抗メモリの実用化へ加速
要点 トポロジカル絶縁体によるスピン軌道トルク方式での超高速磁化反転を確認 ナノ秒レベルでの超高速磁化反転に必要な電流密度を劇的に低減 超高速スピン軌道トルク磁気抵抗メモリの開発加速に期待 概要 東京工業大学 工学院 電気電子系のファム・ナム・ハイ准教授、外国人特別研究員のNguyen Huynh Duy...
View Article抗ウイルス材料CuxO/TiO2による新型コロナウイルス(変異株)の不活化およびそのメカニズム解明に成功 暗所でも大きな効果、室内照明の照射で更に性能向上
要点 酸化銅と酸化チタンからなる抗ウイルス材料(CuxO/TiO2)が新型コロナウイルスの変異株(アルファ株、ベータ株、ガンマ株、デルタ株)を不活化。 暗所でもウイルス量が検出限界値未満まで減少(不活化)。白色蛍光灯の照射で更に抗ウイルス性能が向上。 新型コロナウイルスを抗ウイルス材料に接触させることで、スパイクタンパク質とRNAの損傷を確認。 概要 東京工業大学 物質理工学院...
View Article触媒機能をサポートする新規担体の開発に成功 H-含有BaTiO(3-x)HxとPd触媒の協働による反応効率向上を観測
要点 負電荷を持つ水素イオン(ヒドリドイオン)を高濃度に含む六方晶 BaTiO(3-x)Hxを合成 Pd担持BaTiO(3-x)Hxは液相および気相水素化に対して高い活性と再利用性 高い耐水性および大気安定性を示すため様々な化学反応への応用が期待できる 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院 フロンティア材料研究所の宮﨑雅義助教、北野政明准教授、同...
View Articleソニーグループと未来デバイス・システム共同研究講座を設置
東京工業大学はソニーグループ株式会社と、デバイス・システム領域において安全・安心で持続可能な社会に貢献する研究開発の促進と、次世代を担う人材の育成・強化を目指し、「未来デバイス・システム共同研究講座」を4月1日に設置しました。 共同研究講座とは共同研究のために東工大内に設置される研究組織であり、組織として安定した研究基盤を構築することで新たな研究展開につなげることを目的としています。...
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