細胞内で人工オルガネラ(細胞内小器官)を設計・構築 細胞内で蛋白質を集積化するペプチドの開発
要点 細胞内で蛋白質を集積化し、人工オルガネラ(細胞内小器官)を形成するペプチドを開発 アクチン重合を促進する機能をもった構造体を細胞内で人為的に構築 細胞工学の基礎技術として、さらに細胞治療への応用など、幅広い分野での活用を期待 概要 東京工業大学 生命理工学院...
View Article小型・集積化につながるダイヤモンド量子センサのスピン情報の電気的読み出しに成功 量子センサの社会実装を加速する成果
要点 量子センサである窒素-空孔(NV)センタの信号をダイオード構造を用いて電気的に検出 光電検出磁気共鳴(PDMR)により、量子センサのスピン情報の電気的検出を実証 集積固体量子センサへの応用に期待 概要 東京工業大学 工学院 電気電子系の岩﨑孝之准教授と波多野睦子教授、産業技術総合研究所 先進パワーエレクトロニクス研究センター...
View Article燃料電池の電極反応場と三次元微細構造を同時観察 固体酸化物形燃料電池の電極反応解明と最適設計に向けて
要点 酸素同位体ラベリングと集束イオンビーム走査電子顕微鏡により実現 ミクロスケールの多孔質電極における反応分布と微構造の関係が明らかに 数値計算との直接比較や最適な電極構造設計に繋がる技術として期待 概要 東京工業大学 工学院 システム制御系の長澤剛助教、東京農工大学 大学院工学研究院 先端機械システム部門の志村敬彬特任助教(研究当時)、東京大学 生産技術研究所の鹿園直毅教授、東京工業大学 工学院...
View Article共有結合性有機骨格(COF)のサブミリメートル単結晶を開発 サイズ制御因子の解明と世界最大のCOF単結晶成長
要点 共有結合性有機骨格(COF)は多くの応用可能性をもつナノ骨格固体材料 これまでCOF単結晶は、大きいものでも数十µm程度だった 核生成の制御因子を発見し、世界最大の0.2 mm超の単結晶生成に成功 概要 東京工業大学 工学院 機械系の村上陽一准教授、Wang Xiaohan(ワン...
View Article赤色蛍光タンパク質型グルコースセンサーの開発 新たな蛍光色で細胞内のグルコース動態を可視化
要点 ヒト、マウスのさまざまな組織由来の細胞や線虫個体で利用できる、蛍光タンパク質をもとにした、新たな色(赤色)のグルコースセンサーの開発に成功しました。 デュアルカラーイメージングにおいて、緑色蛍光センサーと併用することで、がん細胞内の糖代謝を空間的・階層的に捉えることに成功しました。...
View Article『混ぜるだけ』で作れる両親媒性分子 多様な機能性分子の創出に向けた新手段としても期待
要点 安価な原料を混ぜるだけで作れる、両親媒性分子の新規合成法を開発 一般的な両親媒性分子より高い性能を示し、様々な誘導体の作り分けも可能 水中で球状のミセルを形成し、疎水性の色素分子の取り込みにも成功 概要 東京工業大学 理学院...
View Articleオートファゴソームを効率よく作る仕組みを発見 オートファジーの主役の働きが明らかに
要点 脂質化Atg8は細胞内の不要な物質を分解する仕組み(オートファジー)で中心的な働きをするたんぱく質であり、その脂質膜上での立体構造が初めて明らかになった。 脂質化Atg8は、膜の形を変化させることにより、細胞内の異物を包み込む膜(オートファゴソーム)を効率よく作っていることが分かった。...
View Article大規模分子シミュレーションによる環状ペプチドの細胞膜透過性予測法を開発 スパコンを活用して中分子創薬を加速
要点 医薬品に適した環状ペプチドの探索に資する予測手法を開発 提案手法による細胞膜透過性の予測値は実験値と良好な相関(相関係数0.63) 環状ペプチド原子と細胞膜や水との静電相互作用が、細胞膜透過現象と強く関係する性質が明らかに 概要 東京工業大学 情報理工学院...
View Article細胞染色画像からタンパク質の共変動ネットワークを構築 「細胞状態」を活写する新解析法の開発により創薬の加速に期待
要点 単一細胞内のタンパク質の量的変化に加えて、それらの質的・時空間的(局在)変化に基づく新たな「PLOM-CON解析法」を開発 PLOM-CON解析法を用いて、インスリン刺激された肝細胞内に一過性に生じるアクチンドメインの新機能を予測・解明する共変動ネットワークを構築 共変動ネットワークにより細胞の形態情報と分子情報を繋ぐことで、創薬研究を加速 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院...
View Article圧力によって磁性物質の量子性を引き出すことが可能に 古典力学と量子力学のクロスオーバーの制御
要点 高圧力中で三塩化セシウム銅(CsCuCl3)の磁気測定実験を実施 先行実験と併せて理論モデル解析を行い、磁気パラメータの圧力依存性を決定 磁性イオンが鎖状に並んでいる物質を平面状の有効モデルで記述し、加圧による量子性の制御の概念を構築 概要 東京工業大学 理学院...
View ArticleRNAポリメラーゼの共通テイルの役割を解明 遺伝性難病の発症プロセスの解明や治療薬開発に期待
要点 3種類のRNAポリメラーゼに共通するテイルがTFIIHの結合部位として機能していることを発見 既存の技術では見ることができなかった高い運動性をもつ機能ドメインを含むTFIIHとRNAポリメラーゼIIのドッキング構造のモデル化に成功 RNAポリメラーゼとTFIIHの相互作用が、転写、転写共役型ヌクレオチド除去修復、細胞増殖に重要であることを解明...
View Article金属触媒で"変身"する保護基 合成にもプロドラッグにも使えるEpoc保護基
東京工業大学物質理工学院応用化学系の田中克典教授(理化学研究所(理研)開拓研究本部田中生体機能合成化学研究室 主任研究員)、理研の山本智也基礎科学特別研究員らの研究チーム※は、金触媒[用語1]によって構造と性質を大きく変化させる「保護基[用語2]」を開発しました。...
View Articleアルツハイマー病のタンパク質凝集体の構造の違いに迫る 微量試料計測で凝集タンパク質の分子構造の違いを同定可能に
要点 アルツハイマー病の主原因の1つとされる、42残基のアミロイドβタンパク質(Aβ42)凝集体の分子構造の違いを高感度で検出する固体NMR計測法を開発 固体NMRスペクトルを分子指紋として使い、極微量の脳由来Aβ42凝集体と、試験管で作成したAβ42凝集体から両者の分子構造が異なることを確認 アルツハイマー患者由来のAβ42凝集体に対する構造のスクリーニングや、抗体医薬への応用を期待 概要...
View Article焼酎黒麹の白色化によって起こる遺伝子変異
要点 実用黒麹、実用白麹、研究用白麹のゲノム比較を実施した。 研究用白麹と実用白麹には遺伝情報に明確な違いがあることを明らかにした。 実用白麹株では、白色化後の継代によって共通する変異が起きたと推測される。 概要 東京工業大学 生命理工学院...
View Article溶媒種に応答して紫外光下でフルカラー蛍光を示す無色透明なイミド化合物を開発 溶媒の極性変化に応じて3種の分子状態の割合が変化し、可視全域の発光色を実現
要点 白色灯下では無色であり、紫外光照射下では明るい橙色を発する、新規イミド化合物(粉体)の合成に成功 溶液中では、溶媒種に応じて可視全域にわたる多色蛍光を発することを確認 量子化学計算と光学測定により、単一分子において発光色の異なる3種の分子状態が形成されることが多色蛍光の起源であることを解明 概要 東京工業大学 物質理工学院...
View Article光を利用した「ロジウムアート錯体」の発生に成功 有機ホウ素化合物合成の新触媒として材料化学・医薬化学に貢献
要点 「3価のロジウム錯体」を、光照射しながら還元することにより、高エネルギー錯体である「2価のロジウムアート錯体」へ変換することに初めて成功 生成されたロジウムアート錯体を触媒として用いることにより、ベンゼン環における炭素―水素結合のホウ素化反応を開発 医薬品や機能性材料として幅広く利用される「有機ホウ素化合物」を効率的に合成する触媒として材料化学・医薬化学の発展に寄与 概要 東京工業大学...
View Article量子コンピューターのワイルドカードとなる粒子を解明
概要 東京工業大学理学院物理学系の田中秀数教授と栗田伸之助教は、京都大学大学院理学研究科の横井太一 修士課程学生、馬斯嘯 修士課程学生(現:富士通株式会社)、笠原裕一 准教授、笠原成 特任准教授(現:岡山大学異分野基礎科学研究所教授)、松田祐司 教授、東京大学大学院新領域創成科学研究科の芝内孝禎 教授、横浜国立大学大学院工学研究院の那須譲治 准教授、東京大学大学院工学系研究科の求幸年...
View Article金属原子の位置をヒントに複雑な高分子の立体構造を解明 新たな立体構造の解析手法として高分子材料の設計などに期待
要点 複雑な立体構造を持つ樹状高分子錯体の立体構造を単分子レベルで解析 原子分解能を持つ電子顕微鏡で捉えた画像の金属原子の位置を基に、理論計算によるシミュレーションとの比較によって構造を把握 高分子錯体における構造-機能相関の解明や新高分子材料の設計などに期待 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院...
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