Gタンパク質共役受容体(GPCR)が複数種のGタンパク質と結合する仕組みを解明 GPCRを標的とした安全で選択性の高い治療薬設計に期待
要点 薬物標的となるGPCRの一種であるヒトのアデノシンA2A受容体(A2AR)が複数種のGタンパク質と結合して活性化する仕組みを解明 A2ARが特定の立体構造を巧妙に制御する長距離情報伝達の詳細なメカニズムを発見 計算やAIに基づいたGPCRの活性化メカニズム研究や新世代の創薬を可能にすると期待 概要 東京工業大学 生命理工学院 生命理工学系のTran Phuoc...
View Articleホホジロザメの鱗の突起列は高速と低速の両方に適応 古代巨大ザメ・メガロドンの遊泳速度の推定も可能に
要点 ホホジロザメの全身標本の17箇所から表皮を採取し「楯鱗」の形状を詳細に計測。 楯鱗の大突起と小突起の間隔から、サメの最適遊泳速度を流体力学的に算出する方法を考案。左右の小突起が高速遊泳に、中央の大突起が低速遊泳に適していることを示唆。 古代巨大ザメのメガロドンの遊泳速度を、化石の鱗の形状および推定全長から試算。巨体にもかかわらず、速度はホホジロザメと大差ないとの結果。 概要 東京工業大学...
View Article機械学習により有望物質群とその設計指針を抽出 所望の特性を持つ無機材料のパターンを自動検出する手法を開発
要点 無機材料データから所望の光学特性を持つ物質群に共通な特徴を検知 機械学習予測モデルに基づいたクラスタリングにより物性を考慮した物質分類を実現 マテリアルズインフォマティクスにより物質・材料科学的な知識を獲得 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院 フロンティア材料研究所の佐藤暢哉研究員(研究当時)、高橋亮助教、清原慎JSPS特別研究員(研究当時。現:東北大学...
View Article予測をうまくつかえない脳、自閉症の新たな発見
概要 東京工業大学 科学技術創成研究院の小松三佐子特任准教授(理化学研究所 脳神経科学研究センター 触知覚生理学研究チーム 客員研究員)、国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター(NCNP)神経研究所 微細構造研究部の一戸部長、精神保健研究所 児童・予防精神医学研究部の松元まどか室長(現:京都大学 京都大学医学研究科附属脳機能総合研究センター 臨床脳生理学分野...
View Articleポリイミドの6G周波数域における誘電特性を解明 第6世代移動通信システムを支える低誘電材料の開発加速に期待
要点 25~330 GHzの6G周波数域で11種類のポリイミドの誘電特性をスペクトルとして系統的に計測。 周波数増加につれて、全てのポリイミドで誘電率が連続的に減少し、誘電正接は一貫して増加することを確認。 全フッ素化ポリイミドが、他のポリイミドに比べて顕著に低い誘電率と小さな誘電正接を示し、かつ両者の周波数依存性が極めて小さいことを実証。 概要 東京工業大学 物質理工学院...
View Article海洋マントルの有機炭素検出 南太平洋アイツタキ島マントル捕獲岩からのアプローチ
要点 南太平洋アイツタキ島のマントル捕獲岩から、深部海洋マントルには表層に存在した有機炭素が存在することを明らかにしました。 マントル中の炭素系物質であるダイヤモンドは、海洋マントルの炭素解析において人的混入の可能性が指摘されていましたが、同じく炭素系物質である炭酸塩鉱物をマイクロスケールで解析することでその問題を克服しました。...
View Article青色有機ELの電子移動を促進する材料選択 超低電圧青色有機ELの実用化に向けて
要点 強い分子間CT相互作用と最小の駆動力で電子移動が促進されることを実証 45通りの材料の組み合わせによる系統的な電子移動の解析 効率的な超低電圧青色発光のための材料選択指針を提案 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院 フロンティア材料研究所の伊澤誠一郎准教授、静岡大学 工学部...
View Article10 nmの限界を突破!線幅7.6 nmの半導体微細加工を可能にする高分子ブロック共重合体の開発に成功
要点 極性官能基の割合が精密に制御された分子設計と精密重合法による高分子の合成により、線幅7.6 nmの半導体微細加工を可能にする高分子ブロック共重合体を開発 分子の自己集合により得られるナノ構造を用いるボトムアップ型の半導体微細加工技術に貢献 半導体回路パターンの微細化・高密度化に伴い電子デバイスのさらなる高性能化に期待 概要 東京工業大学 物質理工学院...
View Article「動く光」で高分子合成のエネルギー効率を大幅改善 露光エネルギーを90%削減し持続可能社会の実現に前進
要点 光を移動させながら照射することで高分子を低エネルギーで合成する新規手法を開発 ポリメタクリル酸メチルなどの多彩な高分子合成への適用に成功 製造工程のエネルギー低減により、高分子材料の低コスト化や環境保全に貢献 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院 化学生命科学研究所の宍戸厚教授と同大学 物質理工学院...
View Articleフッ素の新同位体、フッ素30の観測に成功 中性子過剰核での超流動の発生を示唆、中性子星の謎解明にも期待
要点 理研RIビームファクトリーで新フッ素同位体のフッ素30を観測 中性子数が過剰な原子核で中性子物質の超流動状態が発生している可能性を示唆 未知の中性子間力の解明を通して、中性子星の構造などを理解する鍵になると期待 概要 東京工業大学 理学院 物理学系の近藤洋介助教、中村隆司教授、ダルムシュタット工科大学(ドイツ)のJulian Kahlbow(ユリアン・カールボウ)氏、Thomas...
View Articleポリープの大腸がん化に腸内細菌が関係していた 家族性大腸腺腫症(FAP)から知る大腸がん発生のメカニズム
要点 家族性大腸腺腫症[用語1](略 FAP:遺伝性疾患で大腸にポリープが100個以上できる病気)患者の腸内細菌を解析することで、ポリープ(前がん病変)が大腸がんになる際の変化を発見(図1) 大腸がんは、腸内細菌の種類に大きな変動があったときに発生していた。 「徹底的ポリープ摘除術[用語2]」を経時的に行うことで、FAP患者の腸内環境の特定・解析が可能に...
View Article東京科学大学 設立記念吹奏楽コンサート 大岡山キャンパスと湯島キャンパスで2日間にわたり開催
「東京科学大学 設立記念吹奏楽コンサート」は、2024年10月の東京科学大学(Science Tokyo)の設立を記念して、東京工業大学・東京医科歯科大学の学生・教職員のうち管打楽器経験者の有志が集まって東京科学大学 祝祭吹奏楽団を結成して行う祝祭コンサートです。新大学の門出を演奏者・観客が一緒になって華やかに祝うことを目的に開催します。 概要 開催日時...
View Article家族性アルツハイマー病に生じる特異な老人斑の謎に迫る 合成生物学的な視点でβ-アミロイドと老人斑の構造的理解へ
概要 東京工業大学 生命理工学院の石井佳誉教授(理化学研究所(理研)生命機能科学研究センター(BDR)先端NMR開発・応用研究チーム...
View Articleグリセロールから高付加価値化合物を選択的に生成 バイオディーゼル生産における経済的な課題を解決
要点 グリセロールの電気化学的手法による高選択性物質変換技術を開発。 グリセロールとほう酸の比率の最適化により、高付加価値な特定の三炭素化合物を生成。 バイオディーゼル生産の収益性向上や、再生可能資源からの高付加価値化合物の生成技術の開発に期待。 概要 東京工業大学 物質理工学院 材料系の林智広准教授と国立台湾科学技術大学 化学工学科の江佳穎(Chiang...
View Article小惑星リュウグウに存在するマグネシウム炭酸塩の形成史と始原的なブライン(brine)の化学進化を解明
要点 小惑星リュウグウから採取されたサンプルを複数種類の溶媒で抽出し、始原的なブライン(brine)の組成を明らかにした。水と鉱物との相互作用による溶存イオン成分として、ナトリウムイオン(Na+)が最も多く含まれることを明らかにした。...
View Article物質の相転移を用いて、光のトポロジカル相転移を世界で初めて実現 オンデマンドに再構成可能な新機能光集積回路につながる新しい光制御の開拓
要点 物質の相転移と光のトポロジカル相転移という2つの異なる現象を結びつける初めての成果 相変化材料と半導体材料を組み合わせ、各材料が異なるナノスケールのパターンを持つ独自の人工ハイブリッドナノ周期構造を提案、実現することにより本成果を達成 光のトポロジカルな性質を利用した再構成可能な新機能光集積回路の実現可能性を指し示すものであり、将来的に光を用いた高度な情報処理基盤の実現につながる成果 概要...
View ArticleJALと東京工業大学、搭乗時の機内混雑緩和のための共同研究を実施 よりスムーズな搭乗のため、国内線ワイドボディ機の搭乗方法を変更します
日本航空株式会社(以下「JAL」)と東京工業大学(以下「東工大」)は、お客さまにスムーズにご搭乗いただくことを目的に機内混雑を緩和する最適な搭乗方法の共同研究を行ってきました。 このたび、JALと東工大 環境・社会理工学院...
View Articleリンチ症候群患者の大腸がんと腸内細菌の関連性の解明 腫瘍形成の理解に基づく新たな予防と治療の可能性
要点 リンチ症候群における大腸がん(CRC)の病態形成と腸内細菌変動の関連性を解明。 71名のリンチ症候群患者の糞便サンプルに対して、各進行の段階ごとにメタゲノム解析と代謝物解析を実施。 リンチ症候群患者におけるCRCサーベイランスにおける糞便代謝物の重要性を示唆。 概要 東京工業大学 生命理工学院...
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