東工大と国立情報学研究所が大規模言語モデルの研究開発における連携協定を締結 生成AIモデルの透明性・信頼性の確保と社会実装の加速化への取り組み
東京工業大学 学術国際情報センター(GSIC)と情報・システム研究機構 国立情報学研究所(NII)は、2024年4月16日、日本語版の大規模言語モデル(LLM)[用語1]の研究開発において連携・協力することを目的とした協定を締結しました。 連携の背景 LLMはSociety...
View Article二酸化炭素からの高効率メタノール合成に成功 カーボンニュートラル社会実現の鍵となる触媒反応
要点 微粒子化した銅を固定化した触媒による、二酸化炭素からの高効率メタノール合成を実現。 メタノール合成に高活性な2~3ナノメートルの銅微粒子をゼオライト粒子内に内包。 二酸化炭素からのメタノール合成の実用化でカーボンニュートラル社会実現に貢献。 概要 東京工業大学 物質理工学院...
View Article細胞内で発現しにくいタンパク質の合成を促進する翻訳因子を発見
要点 タンパク質を構成するアミノ酸配列の中には、合成装置リボソームとの相性の問題から著しく発現を困難にする「難翻訳」配列が存在します。 こうした「難翻訳」配列の合成を促進する因子として、大腸菌ABCF(ATP Binding Cassette subfamily-F)タンパク質群を新規に同定しました。...
View Articleスーパーコンピュータ「富岳」で学習した大規模言語モデル「Fugaku-LLM」を公開 日本語能力に長け、研究・ビジネス利用にも期待
要点 日本の計算機技術を用いて開発した日本語能力に優れた大規模言語モデルを公開 スーパーコンピュータ「富岳」の性能を最大限に活用した分散並列学習を実現 AI基盤モデルを科学研究に活用する「AI for Science」など革新的な研究やビジネスにつながる 概要 東京工業大学 学術国際情報センターの横田理央教授の研究チームと東北大学 大学院情報科学研究科の坂口慶祐准教授、富士通株式会社...
View Article「並行世界でタイムリープを繰り返す」ことで効率的なシミュレーションを可能にするソフトウエアツールを開発・公開 長時間現象を短時間の計算で容易に観察可能に
要点 PaCS-MDシミュレーションを容易に実行できるソフトウエアツールPaCS-Toolkitを開発・公開 Gタンパク質共役型受容体から化合物が解離していく過程のシミュレーションでは1,000億分の1の時間短縮を実現 PaCS-Toolkitの利用によって、計算による生体分子の働く仕組みといった基礎研究・薬剤の設計や効果の予測などの応用研究を加速することが期待 概要 東京工業大学 生命理工学院...
View Article初期火星の有機物は一酸化炭素(CO)から作られていた 火星有機物が示す異常な炭素同位体比の原因が明らかに
要点 約30億年前の火星では、大気中の一酸化炭素(CO)から有機物が合成され地表に堆積していたことが判明。 惑星大気のCO2から生成するCOは極度に13Cが少なく、大気中で有機物に変換されることを室内実験と理論計算によって解明。 生命誕生に必要な有機分子が火星大気から生成していたこと、火星の堆積物には想定以上の量の有機物が存在していることを示唆。...
View Article東京工業大学のBBCube技術に基づく次世代三次元集積向け製造ラインが構築 次世代三次元積層半導体技術の社会実装をめざす
東京工業大学 WOWアライアンス[用語1]で得られた成果であるBBCube[用語2](Bumpless Build Cube)技術に基づく次世代三次元集積[用語3]向け製造ラインを、株式会社テック・エクステンション[用語4](以下、TEX)とTEXの台湾現地法人(TECH EXTENSION TAIWAN CO.,...
View Article胃を持たない魚類が収斂(しゅうれん)的に失った遺伝子を特定 器官の喪失に伴うゲノム変化の理解に向けて前進
要点 胃を持たない魚(無胃魚)で共通して欠失・偽遺伝子化した4つの遺伝子を特定。 無胃魚で欠失した遺伝子の一部が胃を持たない哺乳類でも欠失していることを確認。 器官の喪失に伴う収斂的なゲノム変化の理解や、生物多様性保全への応用に期待。 概要 東京工業大学 生命理工学院 生命理工学系の加藤明准教授、太田地洋大学院生、永嶌鮎美助教、同 科学技術創成研究院 細胞制御工学研究センターの駒田雅之教授、東京大学...
View Article2024年度 Technology Creatives Program(テックリ) エンジニアとデザイナーの共創チームで価値創造プロセスを体験
Technology Creatives Program(テックリ)は東京工業大学が多摩美術大学、一橋大学と連携して開講する社会人向けの価値創造人材育成プログラムです。文部科学省の「大学等における価値創造人材育成拠点の形成事業」に選定され、エンジニアとデザイナーの多様性チームが共に価値創造プロセスを学ぶ場として設計されています。...
View Article「悪魔的なスピン揺らぎ」がもたらす巨大異常ホール効果の観測に成功
要点 悪魔の階段型の磁気転移と呼ばれる相転移を示す磁性体において、電子スピンの揺らぎによって巨大な異常ホール効果が生じることを見いだしました。巨大異常ホール効果は環境発電技術の一つである磁気熱電変換の原理ともかかわっており、新しい熱電変換材料の開拓にもつながることが期待されます。 概要...
View Articleスーパーコンピュータ「富岳」を用いてGraph500の世界第1位を獲得 9期連続、ビッグデータ処理で重要なグラフ解析性能で首位
東京工業大学、理化学研究所、株式会社フィックスターズ、日本電信電話株式会社、富士通株式会社による共同研究グループ※は、スーパーコンピュータ「富岳」[用語1]を用いた測定結果を大幅に向上させ、大規模グラフ解析に関するスーパーコンピュータの国際的な性能ランキングである「Graph500」のBFS(Breadth-First...
View Article拡散誘起再結晶領域におけるカーケンドール効果の解明 高温での安定性と耐久性に優れた新規金属材料開発に期待
要点 異種金属界面の拡散誘起再結晶領域で生成するボイドの成長機構を解明。 実験的な観察と数値解析モデルからカーケンドールボイドの分布と量を定量化。 カーケンドール効果を利用した多孔質微細組織を持つ材料など、新たな高温金属材料の開発に期待。 概要 東京工業大学 物質理工学院 材料系の小林郁夫准教授とMinho...
View Article令和6年能登半島地震における津波増大メカニズムを検証 能登半島・飯田湾における特異的な津波の要因を解明
要点 令和6年能登半島地震における津波の特徴を明らかにするため、数値解析を実施 飯田湾沖の浅い海域に津波エネルギーが集中するとともに、散乱波的な津波が重なり合ったことで局所的に津波が増大 甚大な被害は直接的には第一波ではなく、二次的に生じた短周期の津波に起因したと推測 概要 東京工業大学 環境・社会理工学院 融合理工学系の高木泰士教授、Nabiel Luthfi...
View Articleアルキルと芳香環のハイブリッドミセル 傘型両親媒性分子の新設計と新機能
要点 アルキル鎖と芳香環パネルを含む傘型両親媒性分子を設計 高い加熱・希釈安定性を持つハイブリッドミセルを水中で形成 新型ミセルによる巨大な色素や環状分子の効率捕捉を達成 概要 東京工業大学 物質理工学院 応用化学系の遠藤匡哉大学院生(研究当時)、同 科学技術創成研究院...
View Articleゼオライト触媒におけるCuサイトと酸サイトの位置関係がメタン転換反応に与える影響 メタンとN2Oからメタノール、炭化水素を生成する手法の開発に貢献
要点 メタン転換用二元機能(Cuサイト、酸サイト)触媒[用語1]における各活性サイトの空間的位置関係がメタン転換活性へ与える影響を検討 ゼオライト中のCu量と酸量の割合の調整、あるいは二種類のゼオライトの物理混合によってサイト分布を制御 Cuサイトと酸サイト(ゼオライト骨格内Al原子)が均一に分布する触媒はメタノールの形成に有利 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院...
View Articleマルチフェロイック光触媒ナノ粒子による有機染料の高効率分解を確認 グリーンテクノロジーによりSDGsの達成に貢献
要点 簡易な水熱プロセスによりマルチフェロイックAu-BiFeO3光触媒ナノ粒子を作製 太陽エネルギー(可視光)を利用して有毒な有機染料を高効率に分解 ナノ粒子は磁石により容易に回収・リサイクル可能 グリーンエネルギーとグリーンテクノロジーによりSDGsの達成に貢献 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院 フロンティア材料研究所のTso-Fu Mark...
View Articleマルチフェロイック酸化物の単一分域ナノドット化に成功 次世代低消費電力磁気メモリの構築へ前進
要点 マルチフェロイック酸化物をナノサイズのドット形状として合成することに成功 強誘電性・強磁性の単一分域が実現していることを確認 次世代の低消費電力不揮発性磁気メモリの構築へ大きく前進 概要 東京工業大学 物質理工学院 材料系の小澤慶太大学院生(研究当時)、勝俣真綸大学院生(研究当時)、長瀬泰仁大学院生(研究当時)、同 科学技術創成研究院...
View Article非生物学的な嫌気的アンモニア酸化触媒を発見 新たな排水処理技術の開発や生命起源研究への貢献に期待
要点 酸素分子を使わず嫌気的にアンモニアを活性化する人工触媒を発見 37種類の鉱物材料に対するスクリーニングで硫酸銅が触媒となることを確認 富栄養化問題から窒素が関わる生命起源研究に新たな知見を提示 概要 東京工業大学 地球生命研究所(ELSI)の中村龍平教授(理化学研究所チームリーダー)、何道平研究員(研究当時、現...
View Articleマウス体内でがんの糖鎖構造を合成化学的に変換 糖鎖転移酵素阻害剤を用いた副作用のないがん治療
概要 東京工業大学 物質理工学院 応用化学系の田中克典教授(理化学研究所 開拓研究本部 田中生体機能合成化学研究室 主任研究員)、チャン・ツンチェ特任助教(研究当時)、アンバラ・プラディプタ助教、笠原隆継大学院生(修士課程2年(研究当時))、理化学研究所 開拓研究本部...
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