生命発生に有利なCOに富む惑星大気の形成条件を解明 将来のバイオシグネチャー探査計画に貢献
要点 生命発生に有利とされるCOに富む惑星大気の形成条件を解明するため、大気光化学に関する理論モデルを用いたシミュレーションを実施。 COに富む大気は若い太陽型星のハビタブルゾーンの外縁を周回する惑星で最も形成されやすいことを発見。 地球生命の起源の重要な手がりになると同時に、今後のバイオシグネチャー探査計画に貢献すると期待。 概要 東京工業大学 理学院...
View Articleアミドの導入による非水素結合系「超分子液晶」の作製に成功 大面積に塗布可能な新規超分子液晶による有機エレクトロニクスの開発に期待
要点 3級アミドを導入したL字型分子による超分子液晶の作製に成功 光・電子機能を有する有機π電子系分子の超分子液晶を大面積に塗布できる技術を開発 塗布型の有機半導体や固体発光材料への応用による簡便なデバイス作製など、新しい有機エレクトロニクスの開発に期待 概要 東京工業大学 物質理工学院 応用化学系の猿渡悠生大学院生と小西玄一准教授、大阪公立大学大学院工学研究科...
View Article低温で巨大な自発分極および比誘電率を有する強誘電性二量体分子液晶の開発に成功 電子デバイスの性能向上への貢献
要点 低温(55℃~)で巨大な自発分極(8 μCcm-2)および比誘電率(8,000)を有する強誘電性二量体分子液晶の開発に成功 3つの極性相(ネマチック相、スメクチック-A相、等方相)を利用することで、巨大自発分極および比誘電率を実現 二量体分子をコンデンサ、圧電素子、静電アクチュエータ、3次元映像表示素子等の電子デバイスに適用することにより、性能向上に貢献 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院...
View Article植物の「冬支度」の新たなメカニズムを発見 細胞壁多糖β-1,4-ガラクタンが持つ機能
要点 植物は気温の低下を感知すると凍結耐性を高めることができます。これを低温馴化(ていおんじゅんか)といい、植物が冬を越すための重要な生存戦略と考えられています。 低温馴化では様々な変化が細胞内で起きていることが明らかになっていますが、植物細胞を取り囲んでいる「細胞壁」でどのような変化が起こっているのか、ほとんど明らかになっていませんでした。...
View Article「ひねり」の利いたバイオハイブリッドロボット 自在な細胞配列手法によりユニークな筋肉の動きを実現
要点 エラストマー薄膜上の任意の微細溝パターンに沿って筋細胞を配列させたバイオアクチュエータを開発。 筋細胞の配列を制御することで、心筋や括約筋に見られるひねりなどのユニークな筋肉の収縮挙動を再現。 生体特有の複雑な動きを再現するソフトロボットや臓器チップ開発への応用が期待。 概要 東京工業大学 生命理工学院...
View Article軽量・安全な固体水素キャリアから低電位で水素生成 ホウ化水素シートを用いた水素貯蔵・放出技術
要点 ホウ化水素シートから常温・常圧条件・電気エネルギーのみで水素を放出 ギ酸などの水素源と比べ、より低電位で水素を放出 軽量・安全な水素貯蔵・放出材料としての応用に期待 概要 東京工業大学 物質理工学院 材料系の河村哲志修士課程2年、山口晃助教、宮内雅浩教授、大阪大学 大学院工学研究科の濱田幾太郎准教授、筑波大学...
View Article共有結合性有機骨格の構造異性体の発現・制御方法を開発 次世代のナノ多孔材料の新しい構造制御自由度の創出
要点 共有結合性有機骨格(COF)は原料となるブロック分子を共有結合で繰り返し縮合して生成する多孔体で、さまざまな機能を付与可能なため、多くの応用可能性を有する。 COFをなす固い共有結合は高い熱的・化学的安定性の長所をもたらす一方、骨格構造の多様性の拡大が困難かつ結晶性の高い材料生成が困難という短所をもたらしていた。...
View Article豊橋技術科学大学、広島大学と半導体人材育成に係る単位互換覚書を締結 網羅的な半導体人材育成プログラムが本格始動
東京工業大学は、豊橋技術科学大学および広島大学と2024年1月1日、半導体人材育成に係る単位互換覚書を締結しました。...
View Article原子分解能を有する結晶スポンジ法に利用できる新たな金属有機構造体(MOF)の開発に成功 創薬等に応用可能な汎用性が高く迅速な精密分子構造解析に期待
要点 分子の構造解析技術である結晶スポンジ法に利用できる新たな金属有機構造体(Metal-Organic Framework; MOF)を開発 MOFの細孔内の水がさまざまなゲスト分子をしなやかに捉える「ゲスト適合型水ネットワーク」機構を発見 創薬等に応用可能な原子分解能を有する汎用性が高く迅速な精密分子構造解析に期待 概要 東京工業大学 理学院...
View Articleウェアラブル温熱制御デバイスに流体検知機能を内蔵して小型化を実現 ファッション・医学療法・VR気温フィードバックに活用可能性
概要 東京工業大学 工学院 機械系の前田真吾教授、芝浦工業大学大学院理工学研究科の桑島悠氏、工学部の細矢直基教授ら研究チームは、軽量、小型でありながら、衣服内に循環させる液体の流量を自己感知して温熱制御を可能にするウェアラブルデバイスを発表しました。...
View Article重いIV族元素からなるダイヤモンド量子光源からの自然幅の発光を観測 量子ネットワークの実現に前進
要点 ダイヤモンド格子中に鉛(Pb)原子と空孔からなる量子光源(PbV中心)を形成 高効率な量子もつれ生成に必要な自然幅に近い発光観測に成功 約16 Kとこれまでのダイヤモンド量子光源より高い温度で、狭線幅での発光を確認 概要 東京工業大学 工学院 電気電子系の岩﨑孝之准教授、波多野睦子教授、汪鵬(ワン・プェン)大学院生、物質・材料研究機構...
View Article光合成微生物シアノバクテリアにおける新奇プラスミド複製因子の発見
要点 光合成微生物であるシアノバクテリア[用語1]が持つプラスミド[用語2]の複製に関わるタンパク質CyRepX(Cyanobacterial Rep-related protein encoded on pSYSX)を同定しました。また複数のシアノバクテリア種に保存されていることをゲノム情報解析により明らかにしました。...
View ArticleオールCMOSの300 GHz帯フェーズドアレイ送信機を開発 100 Gbps超のデータ速度を達成、6G無線機の実現へ大きく前進
要点 6Gでの実用化が期待される300 GHz帯フェーズドアレイ送信機を安価で量産性に優れたCMOS集積回路により実現 300 GHz帯増幅器、アンテナおよびビームフォーマをオールCMOSの同一チップ上に集積することに世界で初めて成功 16×4の2次元フェーズドアレイ送信機を開発、100 Gbps超のデータ速度を達成 概要 東京工業大学 工学院...
View ArticleBeyond 5Gに向けた新規デジタル位相同期回路を開発 低ジッタと低スプリアスを同時に実現
要点 デジタル位相同期回路の出力信号を高品質化する新方式を開発 新規カスケード型分数分周方式の採用により、スプリアスを大幅に低減 小型、低消費電力にIC実装可能であり、様々なBeyond 5G機器への適用を期待 概要 東京工業大学 工学院...
View Article子育てと子の愛着の科学 日頃の育児で子ザルも甘え方を変える
要点 小型のサル、マーモセットは家族で生活し、父・母・年長のきょうだいが交代で赤ん坊を背負って育てる。 子はひとりにされると盛んに鳴き、それに応えて来てくれる家族を覚えてしがみつく。逆に、子に不寛容な相手といる時には不安を示す。このような幼少期における家族とのかかわりが、愛着の発達や自立に影響する。 人間の子どもの発達や自立と、教育や子育ての関係を明らかにするヒントになると期待。 概要 東京工業大学...
View Article溶けたパラジウム―鉄合金の異常な体積膨張の起源を解明 金属製品開発の高精度化に期待
要点 未解明だったパラジウム-鉄合金での体積膨張(過剰体積効果)の起源を電子状態から説明することに成功。 金属結合の弱体化によりパラジウム原子が鉄原子から離れることが体積膨張の原因であることを発見。 金属溶液モデルの高精度化による、3Dプリンティングなどのシミュレーションの最適化に期待。 概要 東京工業大学 物質理工学院 渡邉学助教、田中友規研究員、合田義弘准教授、公益財団法人...
View Articleがんに貼り付く極小サイズの分子接着剤 生体内合成化学による新しいラジオセラノスティクス
概要 東京工業大学 物質理工学院 応用化学系の田中克典教授(理化学研究所(理研)開拓研究本部 田中生体機能合成化学研究室 主任研究員)、アンバラ・プラディプタ助教、大出雄大博士後期課程2年、理研 仁科加速器科学研究センター...
View Article可視-近赤外光に反応する高量子収率の新規光触媒を開発 太陽エネルギーの効率的利用で脱炭素社会の実現に貢献
要点 励起波長2,200 nmで世界最高の量子収率(AQY)を持つAu@Cu7S4新型光触媒を開発。 Au@Cu7S4ヨーク-シェルナノ構造により、可視光および近赤外光励起の両方で長寿命の電荷分離状態を維持可能。 太陽エネルギーの効率的利用を可能にする技術として、脱炭素社会の実現に貢献。 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院 フロンティア材料研究所のTso-Fu Mark...
View Article生命現象中の細胞膜の脂質秩序を連続観察できる蛍光色素の開発 細胞接着やがん、線維症など病態の解明に光
要点 細胞脂質の成分組成を長時間観察できる高光安定性かつ低毒性の蛍光色素を開発 細胞分裂における膜組成の変化の一部始終の連続観察(1時間)に成功 膜タンパク質と細胞膜が関与する生命現象や病態形成のメカニズム解明に道 概要 東京工業大学 物質理工学院 応用化学系の田中拓哉大学院生と小西玄一准教授、九州大学 大学院理学研究院 生物科学部門...
View Article光アップコンバージョンには中間体の回転が重要だった! 高効率な光エネルギー変換デバイスの実現へ
要点 持続可能社会の実現に向け、これまで利用されてこなかったエネルギー源を有効活用することが重要。光アップコンバージョンと呼ばれる長波長光を短波長光に変換する現象を活用し、超高効率光エネルギー変換システムの実現が期待される。 光アップコンバージョンの光エネルギー変換効率は改良されてきているが、この反応のメカニズムが十分に理解されておらず、材料開発のボトルネックとなっていた。...
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